有機フッ素化合物の状況について

丹羽広域事務組合水道事業における有機フッ素化合物の状況について

丹羽広域事務組合の水道水は国が定めた暫定目標値以下の水道水であり安全であることを確認しています。

丹羽広域事務組合水道事業では、お客さまへ、安心で安全な水道水をお届けするため、令和2年度から有機フッ素化合物の代表物質であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の水質検査を実施しています。この状況においては、近年の社会的関心が非常に高まっていることから皆様にお知らせするものです。

有機フッ素化合物(PFOS及びPFOA)とは

PFOS及びPFOAとは人工的に作られた1万種類以上ある有機フッ素化合物の中でも代表的な物質です。これら1万種類以上ある有機フッ素化合物の総称をPFAS(ピーファス)と呼びます。

〇 発がん性などの疑いがあります。
〇 PFASは自然界においてほとんど分解されないまま残り、人が摂取すると体内に蓄積しやすいと言われています。
〇 世界的には、ストックホルム条約において製造、使用が禁止されています。
〇 日本においても2021年(令和3年)までに製造と輸入を法令で禁止されています。

主に使用されているもの
泡消火薬剤、半導体用反射防止剤、レジスト、金属メッキ処理剤、殺虫剤、フッ素ポリマー加工助材、界面活性剤など

水道水における基準

PFOS及とPFOAは水質管理目標設定項目の位置付けにより、水質管理上留意すべき項目です。

〇 「水質管理目標設定項目」は「水質基準」に準ずる項目であり、水道事業者の検査義務はありません。
〇 暫定目標値はPFOSとPFOAの2種類の合計値で50 ng/ L以下です。
  ※ ng(ナノグラム)は、10億分の1
〇 暫定目標値は、体重50kgの人が毎日2リットルの水道水を生涯にわたり摂取しても健康への影響がない水準として設定されています。

「水道水質基準について」(厚生労働省ホームページ)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/kijun/index.html

人の健康への影響

PFOS、PFOAは、コレステロール値の上昇、発がん、免疫系等との関連が報告されています。しかし、どの程度の量が身体に入ると影響が出るのかについては、いまだ確定的な知見がありません。そのため、現在も国際的に様々な知見に基づく検討が進められています。環境省と厚生労働省とが連携し、最新の科学的知見に基づき、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めています。

「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/water/pfas/pfas.html

水質検査の状況

令和2年度から、水質検査計画に基づき年1回、1水源の原水についてPFOS(ピーフォス)及びPFOA(ピーフォア)の水質検査を実施してまいりましたが、令和5年3月に全ての水源の原水において水質検査を実施したところ、同物質が暫定目標値以下で検出されました。
また、これらの原水を浄水処理(滅菌処理のみ)した水と、県営水道の水を混合して水道水(給水栓水)としてお届けしており、全ての配水場の水道水が暫定目標値を下回っていることを確認していますので、安心してお飲みいただけます。

PFOS及びPFOAの水質検査結果(令和6年9月更新)

※ 原水とは   ・・・・ 原水とは、井戸からくみ上げた浄水処理する前の「水」
※ 給水栓水とは ・・・・ 原水を次亜塩素酸ナトリウムにより浄水(滅菌)処理をした「水」でお客様が実際に使用する水道水(県営水道の混合を含む。)

国における検討状況について

国では、専門家による研究を本格化させPFOS及びPFOAに係る科学的知見の集積並びに国際的な動向を踏まえ、水質の目標値や人の健康への影響などについて検討を進めています。

「有機フッ素化合物(PFAS)について」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/water/pfas.html


「PFASに対する総合戦略検討専門家会議」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/water/pfas/pfas.html


「PFOS・PFOAに係る水質の目標値等の専門家会議」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/water/pfas/pfospfoa.html

水道部の対応について

引き続き国などの動向を注視し、情報収集をしつつ、必要に応じて水質検査頻度を増加するなど更なる水質監視の強化に努めます。

PFOS、PFOAに関するQ&A集について

環境省では、PFASに対する総合戦略検討専門家会議を令和5年7月までに4回開催され、現時点における科学的知見等に基づき取りまとめられたQ&A集を公表しています。
詳細は、環境省のホームページから入手できます。

「PFOS、PFOAに関するQ&A集」(環境省ホームページ)
https://www.env.go.jp/content/000242834.pdf